【販売員が語る】モデルルームにおける無料FP相談の裏事情 | 3回住み替えてわかった理想の住まい
PR

【販売員が語る】モデルルームにおける無料FP相談の裏事情

ファイナンシャルプランナー 家探し
記事内に広告が含まれています。

この記事で伝えたいこと

・相談した内容は営業マンに即伝わる
・無料FPにとっての顧客は不動産会社
・個別相談に来るFPは全て男性の訳

マンション・戸建のモデルルーム販売員を
10年以上やっている不動産販売レディです。

数百区画もある大規模分譲住宅から、
千戸以上のタワマンまで、
あらゆるタイプの物件を扱ってきました。

大抵のモデルルームでは、
FPによる無料相談を受けられます。

この個別相談ですが、
営業マンが立ち会わない個室で行われ、
相談してくれるFPは別会社の人なので、
「中立の立場です」と言ってきますが、
鵜呑みにしてはいけません。

本記事では、客には見せない
FPと営業マンの密接な関係を紹介しながら
無料相談会の流れや裏事情を解説します。

無料相談のFPはどんな人?

私が担当してきたモデルルームに来たFPは
30代半ば~50代の男性で、
保険会社や銀行に所属しています。
(女性でない理由は後で解説します)

とは言っても、いわゆる大手ではなく、
カタカナ名の生保や、信託銀行などです。

私自身もFP2級の資格を有していますが、
日本でのFPの社会的立場は米国等に比べ、
低いと言わざるを得ません。

米国では公認会計士や弁護士と同様に、
企業や個人から高い報酬を受けていますが、
日本では無料相談が多いことから、
どうしても軽く見られているようです。

我々、モデルルームの営業マンも
表向きは「先生」と呼んではいるものの、
来てもらったFPをロビーで15分程度は、
平気で待たせています。

つまり、無料相談を行うFPにとって、
報酬を払ってくれる不動産会社は
大事な顧客という弱い立場
なのです。



相談内容は即営業マンに伝わる

モデルルームでのFP相談は、
次の様な流れで進んでいきます。

1.FP相談の予約客がモデルルーム到着
 スタッフが予約客を個室に案内します。

 客と営業マンとの打ち合わせは通常、
 オープンな商談エリアで行われます。

しかし、FP相談では個室を使用するため、
他人に聞かれたくない金銭事情を
話しやすくなります。

2.FPがモデルルーム到着
 営業マンがロビーでFPと打合せます。
 時間は数分程度で、
 FPは営業マンからの要望を聞きます。

 聞き出したい内容は客の予算であり、
 物件を購入できる可能性です。

夫の収入だけでなく、
妻がどれくらい働けるか?
親の援助がどの程度あるか?については、
営業マンが最も知りたい情報です。

この事前打ち合わせは、
相談後の営業マンへの報告も含め、
客からは見えない場所で行われます。

 
3.営業マンがFPを連れ、個室の客に挨拶
 FPを客に引き合わせた営業マンは
 早々に退室します。

4.FPと客が相談を開始
 FPは不動産会社の人間でなく、
 中立の立場であることを説明します。

個室は4畳弱の程よい密室感があり、
客が本音を話しやすい雰囲気になります。

相談時間は通常、1時間程度ですが、
2時間以上かかる事もあります。

場合によっては、客からの質問を
FPが宿題として持ち帰り、
後日、2回目を行うケースもあります。

5.FP相談が終了
 FPは営業マンを呼ぶと言って退出し、
 ロビーで営業マンに得た情報を伝えます。

ここで、客は数分程度待たされるのですが、
客だけになったことでお互いに相談したり、
スタッフが飲み物を出したりするので、
客は待たされている感覚はありません。

6.FPが営業マンを連れて個室に戻る
 役目を終えたFPは退出し、
 モデルルームから去って行きます。

 営業マンはFPから得た情報を基にして、
 客と商談を進めていきます。

このように、客は中立な立場のFPに対し、
個室という空間に安心して話した内容は、
即、営業マンに伝わっているのです。



女性FPを使わない理由

私が担当してきた物件において、
集団参加の講座形式の場合を除き、
個別相談では女性FPは皆無です。

理由は客が女性の場合、
女性FPには本音を話しづらいからです。

自分より年上のオバちゃんFPだと
押しつけがましく感じ、
逆に若いとプライド的に
懐事情は話たくない人が多いです。

FPに限らず、女性営業マンにとっても、
女性客への対応が難しいことは多いです。

それを物語るエピソードとして、
20代半ばの美人営業マンが
30代夫婦の客を応対したときの事です。

不動産販売員

商談中、妻が洗面所に行っている間に、
夫が美人営業マンと和気あいあいと
話していたら、戻ってきた妻が開口一番、

「そんなに楽しそうに何喋っているの?」

と笑顔で訪ねていましたが、
目が笑っていませんでした(怖)。

住宅購入のキーマンは間違いなく妻なので、
イケメン営業マンは有利かもしれませんが、
美人には不利になることが多いです(笑)。



FPは嘘は言わないが、都合の悪いことも言わない

FPが提示した資金計画に嘘はない筈ですが
その条件設定には注意する必要があります。

例えば、子供が小学校に入学したら、
週4日妻がパートに出るかもと話しても、
計画書の条件が週5日に設定されていたり、

パートで働く女性

年収500万円弱と言ったのにも関わらず、
550万円で計算してる事はよくあります。

ここで、条件が少し違うことに気づいても、
「家が購入でき、資産もこれだけ貯まる」
という結果を見てしまうと、
「少しぐらい違っても大丈夫だろう」
という考えが沸いてしまうのです。

FPは物件購入ありきで進めてくるので、
資金計画に都合の悪くなるような情報
(介護の必要性、子供が増える可能性など)
を敢えて聞いてくることはありません。

なので、提示された資金計画を鵜吞みにせず
前提条件に疑問を感じるようであれば、
FPに伝えていく必要がある
のです。

★販売員が教える
モデルルーム見学のポイントです。

★良い物件を見つけるために必要な
販売前の情報を入手する方法を解説してます